東部市場前

過去から来た猿

芳佳救済列伝にあって、赤心より出づる志を同じくする者(および乳)としての芳リーネ、一方から他方への投影としてのゲル芳が成立するのに対し、芳ーニャ(←スゴい言いづらいうえに誰とのカップリングなのかわからん)への思考が阻まれるのは多分エイラの圧倒的存在感ゆえなのでしょう。1期6話において芳佳がサーニャへともたらしたものはけして小さくはないけれど、それでもなお、501JFWにおけるサーニャという人を、エイラとのかかわりなくして見ることは相当に困難であると云ってよい。
これらに対し、端から付け入る余地がないのがシャー芳であり、というのも芳佳ごときお子さまではシャーリーの相手にならないし、肉体はルッキーニに占拠されてるし。
局所的には芳佳とルッキーニ、芳佳とエイラはそれぞれ利害を対立させうるが、501JFW全体としては芳佳とルッキーニは乳を求める同志であるし、攻め手としてはエイラもそこに繰り入れられる。
エイラに軽く留保をつけたのは、あれの乳揉みはそれ自体への欲望っていうよりは大方イジりの一環だからです。だから乳なくてもサーニャん大大大好きだし、ホントに好きな娘はイジれずお姫様のようにそっと扱っちゃうエイラさんマジ男子中学生(従来からの定説)。
エイラの気持ちもわかるんですね(←わかったつもりになりたいという欲望の発露よくない)。1期前半のサーニャは、どうにかして「守って」あげないといつのまにかひとり淋しく消えちゃうでしょこの娘って感じだから(ペリーヌに幽霊呼ばわりされるほどに)、そこでエイラさんが、保護欲なんてなまやさしい、ひとりよがりのものではなく、義務感であり使命感、内から湧き出るよりも外部から雷のごとく身体を打たれるような衝動にとらわれてしまうのは当然の成り行きだったのだ。そうなのだ。すくなくとも出発点はそうした赤心に発するものであったと信じたい。
とはいえ、日を追って強まる想いは眼を曇らせ、むくむくと膨れ上がる独占欲はきっとサーニャのためになっていない。彼女は「みんな」と仲よくなりたいから。

途中から一人称ポエム風SSの罠に嵌ってしまった……。